先日のご法事 施主様から教わる供養の心

2017年6月4日

先日、6年前にお亡くなりになられた施主様のお母様の7回忌法要をお勤め致しました。

お亡くなりになる前までは、月に1回のご回向参りで色々とお話をさせて頂いておりました。

お母様は私のことを「ぼっちゃん」と呼びかける時もあったので、20代の頃の私は

「ぼっちゃんは勘弁して欲しいなぁ」

なんてことを思っていたことが思い出されます。

そんなお母様の7回忌。

施主である息子さんはじめ、ご家族は現在千葉でのお住まいでいらっしゃいます。

7回忌を迎えるまでの6年間、ご自身の仕事の関係で月に1度は大阪に来るということから、仏壇を千葉に移すことなく、ご実家へ私がご回向参りにお伺いさせて頂いておりました。

正直、感服しております。

なかなかここまで出来る方はいないのではないかなと。

毎月千葉から大阪に来る日程と、ご自身の予定と私の予定を合わせて、毎月のご回向参りをしてもらうということが、大事なご先祖のための供養だと考えておられたと思うのです。

私も出来る限りその気持ちに応えれるよう、努めて参りました。

供養は世間体を気にしてすることでもありませんし、見返りを求めてするものでもありません。

このホームページ内の『供養について』(また読んでみてくださいね)というところにも記載しておりますが、具体的なお心遣いを行動で示すことが供養であり、続けていくことが大切なことでもあります。

ご法事後の席で

「なかなか大変なことでしたよね」

と私がお声かけすると

「母がずっと続けてきてたことですから」

と笑っておっしゃいました。

学寮時代(僧道修行時代)、『後ろ姿で導く』という寮訓があったことが思い出されました。

私は只今6歳の娘の子育てパパです。

あれやこれやと言っても聞かない娘ですが、良いところも悪いところも私に似てるなぁと感じるところがあります。

それはやはり親の姿を見てるということなのでしょう。

ついつい自分にないもの、自分に出来ないことを子供に求めてしまいますが、子供にはしっかりとした『後ろ姿』を見せてあげることが1番なのかもしれません。

お母様から息子さんに伝わった供養の心から、そんなことを考えさせられたご法事でありました。

7回忌後は仏壇を千葉に移されて、ご自宅での供養を続けていかれる事と思います。

今後、お付き合いがなくなるわけではありませんが、なんだか少し寂しい気持ちになります。

しかし、諸行は無常であることを受け止めなばなりません。

千葉での生活が、安穏な生活であることを祈っています。