願いを叶える人

2021年1月20日

非常事態宣言下の中、まもなく節分をお迎え致しますね。

お正月同様、節分もまた神社仏閣へお参りなさる方が多いかと思います。

ただ、できる限りの感染対策が求められる状況なので、伝統的に行われてきた節分の行事も、その営み方への工夫が必要とされます。

当寺のように街中の小さなお寺であれば、人の集まりもさほど多くはありませんが、観光寺のような寺院では、その対応にも大変苦慮されていることだと思います。

できる限りの対策をしながら、勤めさせて頂こうと思っています。

 

さて、『願いを叶える人』というタイトルをつけたんですが、節分の時期は色々と神仏に願う方も多いと思いますので、『願いを叶える人』とはどういう人なのか?、神仏にお願いするというのはどういうことなのか?について、考えてみたいと思います。

 

それぞれの私の答えはこうです。

 Q:『願いを叶える人』はどういう人なのか?

A:不妄語戒を遵守する人

Q:神仏にお願いするとは、どういうことなのか?

A:神仏と契約すること。

 

不妄語戒をご存知でしょうか?

不妄語戒というのは、仏教徒が守るべき戒めである『五戒』の1つで、簡単に申し上げると、騙したり嘘をついてはならないということです。

騙したり嘘をつかないということと、願いを叶える人との因果関係は、自分に嘘をつかないという点で結びつきます。

自分に嘘をつかないということは、自分の中で定めたルールを守れるということ。

逆に、自分で定めたルールを守れない人は、自分に嘘をつく人になります。

ダイエットをしようと思って、1ヶ月の食事と運動のルールを作ったのに、すぐにやめてしまう人。

禁酒・禁煙。。。

ジャンルはなんでもいいですが、何かを志してもすぐに諦めてしまう人というのは、自分との約束を破る人、つまり自分に嘘をつく人になります。

『願いを叶える人』は、不妄語戒を遵守する人。

つまり、自分との約束を守れる人は、自身の願いの成就に繋げることの出来る人になります。

 

では、2つ目の

神仏にお願いするということは、神仏と契約することについて、お話しします。

神仏にお願いするというのは、決意の表明でもあります。

願いの成就のために、

◯◯を実践する

◯◯について勉強する

具体的なルールを定めて下さる事も大いに結構です。

神仏にお願いする時、このような誓いを持って頂くことが大切です。

そして、その誓いを破る事のないよう、己の生活を整えてみてほしいのです。

神仏に誓いを立てた以上、それを反故にするわけにはいきません。

先ほど申し上げた不妄語戒です。

神仏と契約を破ることは、嘘をつくことになるわけですから、それはつまり願いの成就から遠のくことになります。

ですので、神仏に願うというのは、神仏との契約である。

そのように重く受け止めて頂く事は、願いを叶える上で、とても大切な事だと私は考えています。

 

大きな事じゃなくてもいいんです。

自分に守れないような事を誓う必要もありません。

ただ、己の努力(良き原因)がなければ、良き果報は得られません。

小さなことであっても、自分の定めた戒め(ルール)を守っていくことが大切です。

 

そのような事をきちっと出来る人=信仰のある人

このように考えてもいいんじゃないでしょうか?

『信』は力なり。